権吉じいちゃんからの贈り物

権吉じいちゃんは私のひいじいちゃんで、私が小さい頃に亡くなっているのですが、寡黙で硬派でその上器用で、自分で釣り船くらい作ってしまう。

さらには料理がとても上手で法事などのお客料理も数十人分、それはそれは見事なお料理を作っていたそうな。

小さな頃から、そんな権吉じいちゃんのかっこいいエピーソードをたくさん聞いているので、私は料理教室の名前を「ゴンキッチン」にしてしまうほどの崇拝。

 

今日の午後、宅急便が届いた。

送り主名には「篠丸権吉」と権吉じいちゃんの名前!

 

といっても、別に宜保愛子丹波哲郎がらみの話ではなく(古い?)、

送り主住所を見れば小豆島の姉が権吉じいちゃんの名前で送ってきたことは一目瞭然。

 

その時点ですでに鼻が痛い。

 

同じく権吉崇拝者で古いものをとにかく大切にする姉が、田舎の本家の片付けに参加して権吉じいちゃんの使っていたものを私のために譲ってもらってきたのだろう。

 

ちょっと重たいそのダンボール箱を開けてみると、

中からはすごく古びた木の箱が。

 

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これは権吉じいちゃんが書いた文字だろうか・・・

古い田舎の匂いのするその箱を開けると

 

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大中小の3枚の深鉢が入っていました。

そーっと出して、しばらく撫でたり眺めたり。

 

権吉じいちゃんが「さて、何をどう盛ろうか・・・」と昔の貧しく少ない食材の中からあれこれ考えていたんだなーと。

そして木箱の中で何十年も眠っていた皿が私のところへやってきて

今度は私が「さて、何をどう盛ろうか・・・」と考える。

 

不思議。

 

なんとも言えない気持ちに 鼻はますます痛くなり

ひいじいちゃんに会えたような気持ちに 嬉し涙。

 

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ちさと姉ちゃんありがとう。