きのこの山
初めてのキノコ狩りに行ってきました。
全く想像がつかないので、想像するのをやめて、キノコ隊長に言われたとおりの装備と言われたとおりの持ち物を用意して、まだ月明かりの明るい中、富士山の麓を目指して車を走らせました。
46年ぶりというブルームーンをずーっと浴びながら。
夜明けとともに山に入ったのですが、
寒い! とにかく寒い!
気温マイナス0,5度にしては、あきらかに服が足りてない。
長Tにトレーナーに薄手のノースリーブダウン。
持っていた雨がっぱも着て、車の中にあったタオルケットみたいなものを腰に巻いて、ちぎれそうな耳をタオルのほっかむりで覆い、完全に謎のファッション。
そんな事はともかく、足を踏み入れた原生林の美しさ!
空が見えないくらいおおい茂った木々、白く重なり合った倒木、緑の苔の絨毯や、色とりどりの落ち葉に、できたてほやほやの鹿の糞。(たまに熊のもあるらしいです。)
なんて!なんて!なんて! 野生!
この素晴らしい自然の中に身を置かせてもらってる事に感動し、思いっきり空気を吸う。
なんだか森の力が私のあちこちを治療してくれてるような気にもなる・・・。
ジブリか!って言われそうだけど、本当にそんな不思議な力を全身で感じるのです。
時々ここに来なくては!と思ったのですが、
素人が来れるようなところではありません。
キノコ隊長がいなければ、5分で遭難する自信があります。
自殺をしようと樹海に入る人がいると聞ききますが、こんな素晴らしい森の「気」に包まれたら、もう一度やりなおそうかな・・・って気持ちにきっとなると思います。
でもね、その時にはもう遅いような気がします。。
帰れないから。 森からでられないから。
もと来た道を引き返せばいい・・・は通用しないような。
だから自殺志願者には遺書と一緒に気が変わった時用の方位磁石を持って森に入ることをお勧めしたいと思います。
あと、ずーっと頭の中にあったのは「神隠し」。
そんな事がおこってもおかしくないような雰囲気の中で8歳の息子が走り回るので、私は心配で心配で「森の中で子供が神隠しにあって出てこないって話は本当にあるんだから、気をつけて!絶対に離れないで!」と注意すると、
「お母さんの方が子供っぽいんだから気をつけた方がいいんじゃない?」と言われた。
「んーーー。子供っぽいおばはんは面倒くさいから、きっと神様は隠さないと思う」
そんなこんなで、初心者ははぐれないように身を寄せ合って森を楽しんでる間にも、キノコ隊長は熊鈴を鳴らしながら駆けずり回ってキノコを見つけてくれる。
おかげでキノコシーズンも終わりだというのに結構たくさん収穫できました。
そして我が家でキノコ料理。
隊長がキノコの下処理をしながら、悪きのこが紛れ込んでいないかもう一度チェックして、きのこキムチ、きのこと蓮根と牛肉の煮物、きのこ鍋、きのこの炊き込みご飯を作って美味しいお酒といただきました。
こんなに美味しいキノコは生まれて初めて!
毒きのこじゃないのに笑いが止まらない!
46年に一度の月光を浴びながら山に向かい、森の治療を受けて、母の大好きな富士山に間近でご挨拶し、山の幸をありがたく頂く。
こんな素晴らしい1日に、何かきっかけをつかまないわけにはいかない・・・。
と、4ヶ月ぶりにパソコンを開いてブログを書いてみました。
連れて行って下さった、隊長、先生に心から感謝。
ありがとうございました。
またレシピとか、しょうもない話しとか・・・書きます。
料理教室も始めます。